おいしいの正体ってなんだ?

最近、“おいしい”って一体なんだろう―と考えることが多いくうねるです。三年先まで予約の取れない鮨店、海外のVIPがわざわざわ訪れるフレンチ。行列の耐えないラーメン店、若い女性が夢中のパンケーキ店。ミシュランガイドやベゴーミヨのような格付けはもちろん、某口コミサイトでも「本当においしい!」「おいしくて最高です」「こんなおいしいもの食べたことありません」といった言葉が氾濫していて、“おいしい”って一体何を表しているんだろうと、考えていました。

 

昔、お付き合いしていた彼と私の誕生日に喧嘩したことがありまして。口論が続いて、仲直りする前に予約していたディナーの時間になってしまったのです。そのお店は一つ星のフランス料理店で、彼が1カ月以上前から予約してくれていた人気店でした。事前に掲載されている雑誌やウェブ記事を読み漁るなど、私はそのディナーをすごく楽しみにしていていました。

でも、彼との喧嘩が尾を引いて、席についても微妙な空気は変わらず。カチャカチャと彼のナイフとフォークが皿に当たる音までが癇に障り、肝心の料理の味を楽しめませんでした。おいしいとか不味いとかじゃなくて、記憶にまったく残らなかったんです。楽しみにしていたスペシャリテの子牛のステーキまでも、何のソースがかかっていたのかすら覚えてない始末。食いしん坊なわたしにとって、信じられないほどトホホな夜でした。

 

当たり前のことかもしれませんが、人は怒っていたり、悲しかったり、悔しかったりすると“味”の記憶よりも感情を優先するものなのだと思います。負の感情は味覚をシャットダウンし、食べることを悲しいかな、ただの消費行動となる。だとすると“おいしい”と感じるのには、最低限の精神状態が必要なわけで。

身体と心の健康状態が“おいしい”を作る前提条件なんだと思います。それにプラスして、料理の素材や調理方法、飲食状況が判断財料理になる。星空の下で、大好きな人と飲むインスタントコーヒーのおいしさは、世界一のバリスタが入れたコーヒーよりおいいしい・・・のかもしれない。誰とどこで何をどんな気持ちで食べるか。“おいしい”の正体は人間ならではの、アナログで崇高な感情のひとつなのだと思いました。

 

都会でしなやかに生きる女性。自然体のトレンドセッター

今回紹介するのは2018年の6月にオープンしたレストラン「ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー」。大阪のブーランジェリー「ル・シュクレ・クール」、表参道のフレンチ「レフェルヴェソンス」、代々木上原のロースター「フグレントーキョー」がコラボして、六本木ヒルズけやき通りにオープンしたお店です。横文字が多くて、知らない人にとっては???状態かもしれませんが、この3店は超、超、超人気店なんです。しかもただの人気店じゃない。

 

▲目にもおいしいパンは20種近く!人気メニューは早い時間に売り切れることも

 

まず、「ル・シュクレ・クール」は、近郊からはもちろん全国各地から、美味しいパンを目当てに愛好家が足を運ぶほどの大人気のブーランジェリー。関西最高ランクとも呼び声が高く、三つ星レストランにも提供しておりそのクオリティはお墨付きです。オーナーの岩永さんは“おいしいパンをつくる”という使命だけでなく、食の社会貢献にも力を注いでいる人。農産物や加工食品を店舗で販売する「北新地 GREEN Market」を開催したり、生産者や料理人が集まって“食を通して未来を考える”「いただきますプロジェクト」に参加したりと「食」に関する様々な活動や取組みをされています。▲テイクアウトはもちろん、店内でいただくこともできます

 

そして、フランス料理「レフェルヴェソンス」は『ミシュランガイド東京2018』でも二つ星に輝く実力派。世界中からVIPや美食家が訪れる人気のファインレストランです。さらに環境に配慮した社会的な活動も世界から評価されており、2018年にはアジアのサステナブル・レストラン賞を獲得するほど。国内外とのシェフとコラボレーションし、あらゆる食課題への挑戦にいどんでいます。

▲「お魚のオープンサンド」。パンの上に刺し身!?と思ったのも一瞬。口の中に入れると酸味と甘味、魚そのものの旨味が広がってこれまで食べたことのないハーモニーに

 

▲すべてのお料理にはスープとサラダがセットになっています

 

コーヒーは2012年に日本に初上陸したオスロ(ノルウェー)発の「Fuglen Tokyo(フグレン トウキョウ)」。あの辛口で有名なニューヨーク・タイムズに「世界で最高、飛行機に乗ってまで試しにいく価値あり」とまで書かせた味です。独特の酸味を特徴とする香り高いコーヒーは、立体感のある味わいとして通たちを虜にしています。また、代表の小島賢治さんはバリスタの働き方にも意識しており、サステイナブルじゃないと、健全なカフェシーンはつくれないとの考えの持ち主。

▲あっさりとしているのに香り高く風味豊か。ブラックが苦手な同席者もおもわず「おいしい!」の一声

 

3者が人気店でありながらも、自然体で自分たちの信念や社会的貢献を意識したスタイルはまさに今を代表するトレンドセッター。肩肘張らない、でも東京を代表する人気店になること間違いなしの同店は、今一番注目の店として、まだ行ってないなら絶対行くべき!と強くオススメします。

▲働いているスタッフが若くてイケメン揃いなのも高ポイント

 

▲お店の入り口。シンプルでいながらも環境に配慮した装花やインテリアもおしゃれ

 

店名:「ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー (bricolage bread&co.)」
住所:東京都港区六本木6丁目10-1 六本木けやき坂通り 1階
電話番号:03-6804-3350(レストラン)、03-6804-1980(ベーカリー)
営業時間:カフェ・レストラン 9:00~20:00(L.O.19:30)、ベーカリー 11:00~20:00
休店日:月曜
席数:70席(店内43席、テラス27席)
予算:2000~3000円
必食メニュー:お魚のオープンサンド1,600円(スープ・サラダつき)、本日のコーヒー360円、バターサンド290円

※2019年4月現在の情報となります。詳細は直接お店にお問合せください

Writer : くうねる

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誰とどこで何を食べるかーー。おいしいって味覚だけじゃなく、記憶に残る食体験なんですよね。2019年は「情報」だけを鵜呑みにするのではなく、自分だけの“おいしい”軸を見つけたいと思います。

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