「水庭」ってなあに?

「水庭」ってなあに?

避暑地・リゾート地として知られる栃木県那須塩原市に位置し、那須高原の豊かな自然の中にあるホテル「アートビオトープ那須」に、2018年6月ボタニカルガーデン「水庭」が誕生した。

建築家の石上純也さんがデザインを担当し、東京ドームのグラウンドがすっぽりと入るほどの面積の土地に、開発によって伐採予定だった318本の樹木を約4年をかけ、丁寧に植え替えした(植え替えできるのは1日で最大4本!)。

近くの沢から水を引いた160個の池が作り出すその風景は、自然界にありそうでない、ここにしかない美しさを放っている。

 

緑が溢れるおしゃれなリゾート施設

緑が溢れるおしゃれなリゾート施設

緑が溢れるおしゃれなリゾート施設

moeneは宿泊はせず、「水庭」の見学のみのツアーを事前予約した。受付を済ませたら中庭に集合。受付で荷物を預けられるので、手ぶらで参加できる。

中庭にはアートモニュメントが飾られ、デトックスウォーターが用意されていて、木漏れ日の下ゆっくりと出発を待つことができる。

 

緑が溢れるおしゃれなリゾート施設

ツアーの開始時間になると、参加者を導くガイドさんが「水庭」までの道すがら、そこに咲いている花や木の説明や、建設までの過程を話してくれた。

 

特に興味深かったのが建築の話。

隣接する施設にプレミアムヴィラ(宿泊施設)とレストランの増築が計画されたことを機に、開発によって伐採される予定だった木を、移植したこと。移植には日本に2台しかない特殊な機械を使用し、木を掘り起こしてそのまま平行移動させた(通常は横に倒して運ぶ)。それによって、移植の際に大幅な枝打ち(枝を美紀から切り落とす作業)などで木を傷めることなく、元の姿を残したまま移植が可能になったこと。

冬と悪天候の日は作業ができず、作業できたとしても1日に4本程が限界だったため、構想から完成まで4年かかったとのこと。

木の種類は全て落葉樹で、コナラ・イヌシデ・ブナ・ヤマザクラ・カエデなど何種類か混ざっていること。それらは全て高さが14~15メートルと揃えられていること。

日頃は気にも留めない草花や木々も、この説明を受けてより特別なものに感じた。

 

「水庭」の看板が見えてから、少しの坂道を上がる。きっと夢の国のチケット売り場までの道のりと同じ効果を得ているのではないだろうか。鼓動が早くなると同時に、「いよいよだ!」と気持ちが高まる。

緑が溢れるおしゃれなリゾート施設

緑が溢れるおしゃれなリゾート施設

 

「水庭」という自然界の家におじゃまする

「水庭」という自然界の家におじゃまする

建築家の石上さんは「水庭」を家にたとえているそう。

出入り口は玄関。飛び石の上を歩く廊下に見立てられた小道を通り、いよいよメインのリビングスペースへ。10カ所に設置されている石の椅子は硬いソファー、こけは絨毯をイメージしている。

石の椅子は、座った際にお互いの目線が交差しないように配置されていて、人の目を気にせず風景を楽しむことができる。

これって、きっと日本らしい気遣い(粋ってやつ)だよね。

 

「水庭」という自然界の家におじゃまする

出入口は2カ所。時間がある場合のロングコース(約40分)と、時間がない場合のショートコース(約20分)を選んでウォーキング・メディテーションを楽しめる。

moeneはもちろんロングを選択。

 

注意事項としては、足元に咲く草やこけを踏まないように、必ず飛び石の上を歩くこと。

猿やヘビ、虫などが「水庭」に遊びに来ることがあるらしく、その際は近づかずそっと見守ること。

人間が作り上げた空間のはずなのに、自然動物を優先し、私たち人間が自然界にお邪魔する感覚になった。

 

全てが繋がり、大きさも深さも変化するビオトープ

全てが繋がり、大きさも深さも変化するビオトープ

大小160の池(ビオトープ)の水は近くの沢から引いている。全ての池はパイプを通じて繋がっており、また別の池を伝って同じ沢に戻るそう。水を氾濫させることなくスムーズに流すという手法は、都市計画における雨水排水シミュレーションの技術を活用しているそう。

池は奥に行くにしたがって段々大きくなっていく。

出入り口付近は木々の間に池があるのだけど、進むにしたがっていつの間にか大きな池の中に木が配置されているというようになっていく。その変化はあまりにも自然なので、鑑賞を終えた後に気が付いた。

池の深さはそれぞれ変えられているそうで、池をのぞいたら沢山おたまじゃくしが泳いでいた。(爬虫類が苦手なもので、これが全部カエルになると思うとぞっとした笑)

 

見たかった景色

見たかった景色

自然環境を維持するため、私たち見学者は飛び石の上を歩く。

飛び石の歩幅が短いところは足元を見て歩く。

飛び石が密集しているところは、景色を見る。

歩幅はバラバラで、童心に帰った様に、飛んだり跳ねたり楽しい。

最終目的地は、「水庭」の全景を見渡せる築山。

数々の雑誌の表紙を飾った景色もこの築山からの景色。

計318本の木々は一本一本重ならないように配置され、池はパズルのように配置されているのが、ここに辿り着いてより分かる。

この日は曇っていたり、小雨が降ったり、晴れたり、いろんな表情が見られて得した気分だった。

見学開始時間は決められているものの、好きなだけこの空間を楽しめる。気が付いたら私たちだけになっていた。風と鳥の声しか聞こえず誰もいない「水庭」は、本当に贅沢だった。

鳥や動物が「水庭」に遊びに来て糞を置いていくことで、新しい種が宿り、きっと来年再来年には植物が増えて、より美しく景色が変わるはず。

moene的には新緑の季節、ゴールデンウィークのお出かけにおすすめだけど、ここに来るのは急がなくていいのかも。

春夏秋冬、行きたいときに行くのがいいと思う。

見たかった景色

 

【アートビオトープ那須 水庭(みずにわ)】

https://www.artbiotop.jp/water_garden

栃木県那須郡那須町高久2294−3

0287-78-7833 (代表)

artbiotop@nikiresort.jp

那須塩原駅から無料シャトルバスあり(予約制)

水庭見学ツアー+水庭ポストカード(5枚セット)と冊子のお土産付き ¥2,700(税抜)

見学プランは様々。詳しくは公式HPをチェック。

完全予約制・ツアー定員制限あり

休業日はこちら

Writer : moene

Message

目で景色を楽しむなら晴れている日がおすすめ。こぼれ日が綺麗。

写真に収めるなら曇りの日がおすすめ。池の形がより際立つ。

今度は、葉が落ちて、雪が降り積もったけど池だけが際立っている冬の季節に来てみたい。

服装は、赤いワンピースが映えそう。

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